ワーグナー(1813-1883)
楽劇「ニーベルングの指環」
第2夜「ジークフリート」第2幕
アルベリッヒ: ジークムント・ニムスゲルン
さすらい人: テオ・アダム
ファフナー: マッティ・サルミネン
ミーメ: ペーター・シュライアー
ジークフリート: ルネ・コロ
森の小鳥の声: ノーマ・シャープ
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
指揮: マレク・ヤノフスキ
録音: 1982年
(31:52/42:48)
今夜はワーグナーの「ジークフリート」第2幕です。
第2幕は75分ほどになりますが、ここでようやく登場人物は6人となります。しかし、6人がいっせいに舞台にそろうことはなく、多いときでも3人が最大値となるでしょうか。ほとんどが2人の会話となり、第1幕からそのスタイルを引き継いでいます。
しかも、女声は森の小鳥の声だけであり、あとは登場順にバリトン2名、バス1名、テノール2名という紙面上は渋い陣容です。しかしながら、ここでくりひろげられる心理合戦の興味深さは第1幕よりさらに深まります。
さすらい人=主神ヴォータンが、宿敵アルベリッヒに「ヴォータン、光のアルベリッヒ」と自分を比喩するあたりはその真骨頂となるでしょうか。
この録音では、アダムとシュライアーがワーグナー歌いとしては最盛期を過ぎている感はあるものの、ニムスゲルンとサルミネンの名歌唱がこうして記録として残されていることは嬉しい限りです。ニムスゲルンの悪魔的でない人間的な執着心の表出、サルミネンのよく響くバスも比類がありません。
コロの叫ばないジークフリートもきわめて魅力的です(^-^)
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2009/Jul
15
Wednesday
23:30
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