プッチーニ(1858-1924)
歌劇「ラ・ボエーム」全曲
ミミ: リチア・アルバネーゼ
ムゼッタ: アン・マックナイト
ロドルフォ: ジャン・ピアース
マルチェロ: フランチェスコ・ヴァレンティーノ
ショナール: ジョージ・チェハノフスキー
コリーネ: ニコラ・モスコーナ
ベノア/アルチンドロ: サルヴァトーレ・バッカローニ
ピーター・ウィロウスキー指揮/合唱団
エドゥアルド・ペトリ指揮/少年合唱団
NBC交響楽団
指揮: アルトゥーロ・トスカニーニ
録音: 1946年
(48:16/46:06)
今夜はプッチーニの「ラ・ボエーム」です。
前回からの流れから、リッチャレッリとカレーラスを擁したコリン・デイヴィス指揮による抜粋盤も候補に挙がりましたが、今夜は全曲を聞きたいこともあり、トスカニーニ指揮による歴史的名盤としました。
「ラ・ボエーム」は1896年2月1日トリノで初演されていますが、その時の指揮者こそ若き日のトスカニーニでした。時にトスカニーニ28歳。(一部で「29歳」という表記を見かけることがありますが、トスカニーニの誕生日は3月25日ですので、初演時はまだその誕生日を迎えていません。)
初演から半世紀を経た1946年2月3日と10日、米NBC放送は、トスカニーニの指揮で「ラ・ボエーム」全曲を録音しています。第二次世界大戦が幕を閉じてから半年後の収録となりますが、今から60年以上も前とは思えないほど録音状態が非常に良いことには驚かされるばかりです。
この演奏の特徴は、突出して巧みな歌手を擁していないとしても、「ラ・ボエーム」をアンサンブル・オペラとして一気に聞かせてくれる貴重なスタイルを確立していることにあると思います。夢見るような雰囲気に溢れた「ラ・ボエーム」ではありませんが、頻繁に聞こえてくるトスカニーニの唸り声に、この曲に対する愛情がひしひしと伝わってきます。
強いて不満(?)を言えば、ミミが登場する際のドアのノックの音が強すぎること(その前のベノア登場のノックの音とあまり変わりがないこと)に違和感を拭えないことでしょうか(≧∇≦)
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2009/Jul
12
Sunday
21:30
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