プッチーニ(1858-1924)
歌劇「トゥーランドット」ハイライツ
トゥーランドット: エヴァ・マルトン
皇帝アルトゥム: ヴァルデマール・クメント
ティムール: ジョン・ポール・ボガード
カラフ: ホセ・カレーラス
リュー: カティア・リッチャレッリ
ピン: ロバート・カーンズ
パン: ヘルムート・ヴィルトハーバー
ポン: ハインツ・ツェドニック
役人: クルト・リドル
ウィーン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
合唱指揮: ヘルムート・フロシャウアー
指揮: ロリン・マゼール
録音: 1983年
(72:17)
今夜はプッチーニの「トゥーランドット」です。
このオペラは作曲家最後の作品であり、プッチーニはこれを完成させることなく、喉頭癌の治療で訪れていたブリュッセルにて手術数日後に心臓発作で急逝しました。
プッチーニは第3幕のリューの自刃までスコアを仕上げていたそうですが、その後は友人のフランコ・アルファーノが補完していることは有名でしょう。
この曲はプッチーニの前衛性がはっきり分かる作品と言えると思います。それまでの「ラ・ボエーム」、「トスカ」、「蝶々夫人」などに顕著なロマンティックな要素に溢れているのですが、それ以上に、所々に顔をのぞかせる曲想の大胆さに驚かされるのです。
プッチーニとシェーンベルクは、お互い尊敬しあっていたそうですが、それが「トゥーランドット」を聞くと、よく分かるような気がします。
しかしながら、偉大な音楽作品ではあるものの、私はどうしてもこのオペラに親近感が湧いてきません。このオペラのドラマにどうしても違和感が拭えないからです。このストーリーのルーツは、「千夜一夜物語」にあるそうですが、プッチーニは原作にはない役を加えました。召使リューです。
いくら身分が違うとはいえ、リューの悲劇とカラフの盲目な恋にはついていけません…orz 大団円がしらけて聞こえてしまうのは私だけでしょうか?!
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