ロッシーニ(1792-1868)
歌劇「アルジェのイタリア女」ハイライツ
太守ムスターファ: サミュエル・ラメイ
エルヴィーラ: キャスリーン・バトル
ズールマ: クララ・フォティ
海賊ハリー: ニコラ・ザッカリア
リンドーロ: エルネスト・パラシオ
イザベッラ: マリリーン・ホーン
タッデオ: ドメニコ・トリマルキ
プラハ・フィルハーモニック合唱団
イ・ソリスティ・ヴェネッティ
指揮: クラウディオ・シモーネ
録音: 1980年
(72:50)
今夜はロッシーニの「アルジェのイタリア女」です。
ベートーヴェンやショパンといった大作曲家から称賛されたロッシーニが再評価されたのは、今からわずか40年ほど前に過ぎないそうです。
生前は時代の寵児とでも言うべきほど人気がありながら、死後しばらく忘れられた存在となったのは、ロッシーニが"時代"に即しすぎていたのかもしれません。
オペラの録音となると、確かに「セビリアの理髪師」を例外とすれば、古い録音があまり無いかもしれません。ロッシーニは37歳で「ウィリアム・テル」を発表すると、それ以降はオペラを作曲することはなく年金生活に入り、美食家としてレストラン経営などしていたことは有名でしょう。
「アルジェのイタリア女」は愉快なストーリーに、歌手の技巧が炸裂するきわめて効果的なシーンに溢れています。その筆頭に挙げられるのは、第1幕フィナーレの7重唱でしょう。これが所謂"ロッシーニ・クレシェンド"というのでしょうね。
ホーンは癖はあるものの、この歌いっぷりには脱帽です。ラメイのムスターファもすばらしいですね。このコミカルなオペラを充分に堪能することができました。
なお、「アルジェのイタリア女」はロッシーニ21歳の1813年に作曲されていますが、これはワーグナーとヴェルディが生まれた年でもあります。そして、ロッシーニが亡くなった1868年(明治元年)は「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が初演された年でもありました。
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2009/Apr
23
Thursday
00:00
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