ヴェルディ(1813-1901)
歌劇「ラ・トラヴィアータ」ハイライツ
ヴィオレッタ: エディタ・グルベローヴァ
フローラ: パトリシア・スペンス
アンニーナ: モニカ・バチェッリ
アルフレード: ニール・シコフ
ジョルジョ: ジョルショ・ザンカナーロ
ガストーネ: キム・ベグリー
ドゥフォール男爵: ピーター・シドム
ドビニー侯爵: デイヴィド・バレル
グランヴィル医師: アラステア・マイルズ
アンブロジアン・シンガーズ
合唱指揮: ジョン・マッカーシー
ロンドン交響楽団
指揮: カルロ・リッツィ
録音: 1992年
(71:49)
今夜はヴェルディの「ラ・トラヴィアータ」です。
アルフレードの一途さを描くシコフにとても好感がもてますが、ここでの聞きものは、なんといってもグルベローヴァのヴィオレッタでしょう。その繊細かつ緊張感をともなった歌唱には圧倒されるばかりです。
きわめて神経が行き届いた歌唱ですので、聞きようによっては「微に入り細に入り鬱陶しい」と思えるかもしれませんが、やはりこのオペラで展開される"人間の脆弱さ"をこれほど痛感する演奏も私は他に知りません。
「ラ・トラヴィアータ」をもっと豊饒な"物語"として愉しむ時には、以前に記したテバルディの歌唱を聞くことにしています。
深夜便11 ヴェルディ 「ラ・トラヴィアータ」 プラデッリ
聞く時の気分によって、どちらかを選択できるのはやはり贅沢でしょう。ハイライツ盤とはいえ、ともに1時間以上収録されて廉価盤であることは嬉しい限りです。
PR