ドニゼッティ(1797-1848)
歌劇「ランメルモールのルチア」ハイライツ
エンリーコ: アレクサンドル・アガーキ
ルチア: エディタ・グルベローヴァ
エドガルド: ニール・シコフ
アルトゥーロ: ベルナール・ロンバード
ライモンド: アラステア・マイルス
アリーサ: ダイアナ・モンタギュー
ノルマンノ: フランチェスコ・ピッコリ
アンブロジアン・シンガーズ
合唱指揮: ジョン・マッカーシー
ロンドン交響楽団
指揮: リチャード・ボニング
録音: 1991年
(71:47)
今夜はドニゼッティの「ランメルモールのルチア」です。
ドニゼッティは生涯に数多くのオペラを作曲したそうですが、私はごくわずかの作品を知るのみです。その中でも最も有名なオペラの一つが、「ランメルモールのルチア」でしょう。
ランメルモールの領主エンリーコはエドガルドの父を殺害してその城を奪ったという背景をもとに、エンリーコの妹のルチアとエドガルドをめぐる悲恋物語。エンリーコが政略結婚させようとしたアルトゥーロをルチアが殺害した後の、「狂乱の場」がとても有名ですね。
「狂乱の場」といっても、エドガルドとの結婚を夢見て歌う穏やかな曲想で、リヒャルト・シュトラウスの「サロメ」や「エレクトラ」のような過激な狂乱ではありません(≧∇≦) ここはヒロインの聞かせどころであり、フルート独奏との絡みが絶妙なアリアですが、グルベローヴァの歌唱はあまりの巧さに脱帽です。
また、このシーンに限らず、エドガルドの自刃を含め、後世のヴェリズモとはだいぶ筆致が異なります。語弊を恐れずに言えば、ドニゼッティやロッシーニのオペラは、まさにエンターテイメントであり、これが当時のイタリア歌劇の特徴となるのかもしれません。
4月8日の今日はドニゼッティの命日にあたりますが、グルベローヴァのルチアはもちろんのこと、アガーキのエンリーコ、シコフのエドガルドといった共演者もすばらしく、存分にこのオペラを堪能しました。
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2009/Apr
08
Wednesday
22:00
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