ベートーヴェン(1770-1827)
歌劇「フィデリオ」全曲
レオノーレ: ローズ・バンプトン
フロレスタン: ジャン・ピアース
ロッコ: シドール・ベラルスキー
ピツァロ: ヘルベルト・ヤンセン
マルツェリーネ: エリナー・スティーバー
ヤキーノ: ジョセフ・レイドルート
フェルナンド: ニコラ・モスコーナ
NBC交響楽団・合唱団
合唱指揮: ピーター・ウィロウスキー
指揮: アルトゥーロ・トスカニーニ
録音: 1944-45年
(58:13/54:06)
今夜はベートーヴェンの「フィデリオ」です。
ベートーヴェンの多くの作品があまりに偉大であることに私は疑問をもっていませんが、唯一のオペラとなった「フィデリオ」はどちらかというと苦手としている作品でした。
この曲のすばらしさに開眼した演奏はトスカニーニの録音です。激情にはしることなく、清らかな演奏からは敬虔な趣さえ感じられます。第二次世界大戦末期に世界各国に放送されたということもあり、当時の世相を反映した演奏となったのかもしれません。
さて、ベートーヴェンは1827年に亡くなっており、その40年後の1867年にトスカニーニが生まれています。わずか40年の違いではあり、ふたりとも激動の時代を生きたことになりますが、あらためて世界の変貌ぶりに驚かされます。
3月25日の今日はトスカニーニの誕生日であり、明日はベートーヴェンの命日となりますが、このふたりがこの曲にこめた世界平和のメッセージをくみ取ることができたような気がしました。永遠に色褪せることない名演と思います。
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2009/Mar
25
Wednesday
00:00
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