ロッシーニ(1792-1868)
歌劇「幸運な間違い」全曲
ベルトランド: ケニス・ターヴァー
イザベッラ: コリンナ・モローニ
タラボット: ロレンツォ・レガッツォ
バトーネ: マルコ・ヴィンコ
オルモンド: シモン・ベイリー
ブルノ・チェコ室内ソロイスツ
指揮: アルベルト・ゼッダ
録音: 2005年
(51:19/34:15)
今夜はロッシーニの「幸運な間違い」です。
このオペラは1812年の初演ですから、前回の「タンクレーディ」の前年の作となります。序曲からロッシーニ節が顔をのぞかせていますが、ここではいかにも"若書き"といったイメージが湧いてくるでしょう。"若書き"といっても、それは「未熟」といった意味ではなく、「若々しさに溢れている」といった趣です。
それでも、バロック時代的な優雅さが表立っていますから、「いかにもロッシーニ!」といった感が希薄なことも事実です。それを考えると、翌年に「タンクレーディ」のような傑作を生み出すことになったロッシーニの成長に驚かされるばかりです。
なお、この曲のタイトルは「幸運な間違い」と訳されていますが(英訳は"The Happy Deception")、この「間違い」とは、イザベッラはタラボットの姪であるとして公爵たちを"ごまかし"、悪事を突き止めるといったことに由来していると思われます。公爵がオルモンドに騙されていたことを「幸運な間違い」とするにはひどすぎますから(≧∇≦)
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2009/Jun
26
Friday
22:00
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