プッチーニ(1858-1924)
歌劇「修道女アンジェリカ」全曲
アンジェリカ: カティア・リッチャレッリ
公爵夫人: フィオレンツィア・コッソット
女子修道院長: マリア・G. アッレグーリ
修道長: アンナ・ディ・スタジオ
修道女ジェノヴィエッファ: ロザンナ・リッピ
修道女オスミーナ: マルゲリータ・ベネッティ
修道女ドルチーナ: ミワコ・クオ・マツモト
ローマ・ポリフォニコ合唱団
サンタ・チェチーリア音楽院管弦楽団
指揮: ブルーノ・バルトレッティ
録音: 1973年
(54:16)
今夜はプッチーニの「修道女アンジェリカ」です。
プッチーニの白鳥の歌となった「トゥーランドット」の前に完成させたオペラが、「外套」、「修道女アンジェリカ」、そして「ジャンニ・スキッキ」の3つのオペラから成る「三部作」です。
プッチーニ自身は当初の目的どおり、この3つのオペラを一夜に演奏されることを強く望んでいたそうですが、初演(1918年)後まもなくして、これらのオペラは別々に演奏されることが多くなったとのことです。
作者には申し訳ないですが(汗)、それはそうでしょうとも! 演奏時間は、ワーグナー中後期作品に匹敵するばかりか、これだけの歌手陣を集めることが大変なことは容易に想像がつきますから。
三部作の中では、「修道女アンジェリカ」の美しさが際立っていると思います。「蝶々夫人」や「トスカ」のような劇的な振幅はないものの、静謐な音楽が癒しをもたらします。"悲劇を鑑賞してのカタルシス"といった要素があるのかもしれません。
アンジェリカのアリア「母無しで」が突出して有名になっていますが、全曲としても、今の私には「ラ・ボエーム」とならぶプッチーニの最高傑作と思えます。
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