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今夜はヴェルディの「ファルスタッフ」です。
にほんブログ村にモーツァルト、ワーグナー、プッチーニ、R.シュトラウスといった偉大なオペラ作曲家のコミュニティは既にありましたが、なぜかヴェルディはありませんでした。そこで、数日前に自分自身で作ってしまいました(≧∇≦)
「アイーダ」と「レクイエム」を完成した後のヴェルディは、その後しばらく大作から遠ざかっていましたが、1886年に「オテロ」を完成し、穏やかな老後の生活を愉しもうとしていたようです。ところが、1892年に「ファルスタッフ」を脱稿、翌年ヴェルディ80歳の年に初演されています。
ヴェルディの最後のオペラが、このようなウイットに富んだものとなったことはとても興味深いですね。また、これがたんなる"お笑い"オペラではなく、人間の深層心理を描いたものとしての大傑作ということはいたるところで語られているようです。
「脇役が存在するのだろうか?」と思えるほど、どの役も全体の中で重要なポジションを担っており、"アンサンブル・オペラ"と形容したくなります。「コシ・ファン・トゥッテ」や「ニュルンベルクのマイスタージンガー」などもそのような例に入るでしょう。
しかし、「ファルスタッフ」の場合、「コシ」や「マイスタージンガー」と決定的に異なることが、たとえ一部の歌手が突出しようとしても、ヴェルディの筆致によって"アンサンブル"の一部となってしまうことにあると思えます。
今夜は全曲ではなく、ハイライツ盤での鑑賞でしたが、それでも充分「ファルスタッフ」を堪能しました。抜粋の場面選択は少ししっくりきませんでしたが…。