グノー(1818-1893)
歌劇「ファウスト」ハイライツ
ファウスト: ニコライ・ゲッダ
マルグリート: V. デ・ロス・アンヘレス
メフィストフェレス: ボリス・クリストフ
ヴァランティン: エルンスト・ブランク
ジーベル: リリアーヌ・ベルトン
マルト: リタ・ゴール
ワーグナー: ヴィクトール・オートラン
パリ歌劇場管弦楽団&合唱団
合唱指揮: ルネ・デュクロ
指揮: アンドレ・クリュイタンス
録音: 1958年
(75:25)
今夜はグノーの「ファウスト」です。
ゲーテの「ファウスト」第1部に基づいて作曲されたオペラですが、聖書を例外とすれば、ゲーテのこの作品ほど作曲家が題材として用いた文学作品も他にないかもしれません。
オペラではボイートの「メフィストーフェレ」があり、それ以外のジャンルとなるとシューベルト、ベルリオーズ、シューマン、リスト、ワーグナー、マーラーがいますね。
ボイートの作品は「プロローグ」を知るのみですが、他の作曲家の「ファウスト」にあって最も規模が大きい作品こそ全5幕におよぶグノーのオペラでしょう。
3人の主役はバランスが取れた聞かせどころがありますし、合唱やオルガンの効果も大きいと思います。このハイライツ盤には含まれていませんが、このオペラのバレエ音楽も有名ですね。
ゲッダ、ロス・アンヘレス、そしてクリストフを擁したクリュイタンスの録音は、半世紀以上前の収録でありながら、その音質の不満さえ些細なことと思えるほどすばらしい演奏を聞かせてくれます。
なお、今回はタイトルに録音年を記しましたが、それは、この録音のわずか5年前に指揮者&オーケストラ(合唱指揮者&合唱団)を含む主役3人が同じEMIにこのオペラを録音しているからです。
旧盤もモノラル録音ながらこれまたすばらしい演奏ですが、ステレオという技術が生み出されたことによって再録音したかったのでしょうね。
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