レオンカヴァルロ(1857-1919)
歌劇「道化師」全曲
カニオ: フランコ・コレッリ
ネッダ: ルチーネ・アマーラ
トニオ: ティト・ゴッビ
ベッペ: マリオ・スピーナ
シルヴィオ: マリオ・ザナッシ
村人1: フランコ・ピーヴァ
村人2: アンジェロ・メルクリアーリ
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
合唱指揮: ノルベルト・モーラ
指揮: ロヴロ・フォン・マタチッチ
録音: 1960年
(73:20)
今夜はレオンカヴァルロの「道化師」です。
この曲は同時代の「カヴァレリア・ルスティカーナ」とともに、"ヴェリズモ・オペラ"の代表曲として有名ですね。この2曲がCD2枚に収まって販売されていることも多くあるようです。
今夜聞いた「道化師」も、指揮者とオーケストラは異なりますが、コレッリつながりで、この2曲セットとなっています。
両者の音楽性は似ており、狭義のジャンルで同一的といえるのでしょうけれども、私の印象はいくぶん異なります。「カヴァレリア・ルスティカーナ」は激情的、「道化師」は劇場的と言えばよいでしょうか。
「道化師」はより音楽的に練れたものになっていると感じますが、それは私が「カヴァレリア・ルスティカーナ」に粗削りな趣を求めているからかもしれません。
しかし、このような性格はきっと演奏によっても異なってくるでしょう。マタチッチ&ミラノ・スカラ座による濃厚な「道化師」は、コレッリやゴッビといった名歌手の輝かしさも相まって格別の味わいがあります。また、活力に溢れた合唱がことのほか魅力的です。
"オペラ深夜便"初となった全曲鑑賞、昨日の「リゴレット」に続いて、これまた2回も続けて鑑賞してしまいました。
2009/Mar
01
Sunday
22:00
Comment(-)
ヴェルディ(1813-1901)
歌劇「リゴレット」ハイライツ
マントヴァ公爵: リチャード・リーチ
リゴレット: アレクサンドル・アガーキ
ジルダ: レオンティーナ・ヴァドゥーヴァ
スパラフチーレ: サミュエル・ラメイ
マッダレーナ: ジェニファー・ラーモア
ジョヴァンナ: パトリシア・バードン
モントローネ伯爵: アラステア・マイルズ
ウェルシュ・ナショナル・オペラ管弦楽団&合唱団
指揮: カルロ・リッツィ
録音: 1993年2月
(75:51)
今夜はヴェルディの「リゴレット」です。
私にとって親しみのあるヴェルディのオペラは、中期傑作群のトップバッターともいえる「リゴレット」以降の作品となります。「リゴレット」の初演は1851年、ヴェルディ37歳の時のことでした。
ヴェルディの作風は中期期の半ばくらいになると、心理描写が繊細かつ複雑になっていきますが、「リゴレット」は良い意味での解りやすさがあると思います。
リーチのマントヴァ公爵、アガーキの題名役、そしてヴァドゥーヴァのジルダの歌唱は魅力的ですが、ハイライツ盤なので、ラメイのスパラフチーレを聞くことができないことがとても残念です。しかし、音楽的に抜粋が巧みであり、流れが分断されることはありません。
いくぶんコンサート・スタイルの演奏と言えるかもしれませんが、充分に愉しめて、今夜は2回も続けて聞いてしまいました。
2009/Feb
28
Saturday
23:00
Comment(-)
モーツァルト(1756-1791)
歌劇「ドン・ジョヴァンニ」ハイライツ
ドン・ジョヴァンニ: トーマス・ハンプソン
騎士長: ロベルト・ホル
ドンナ・アンナ: エディタ・グルベローヴァ
ドン・オッターヴィオ: H・P・ブロホヴィッツ
ドンナ・エルヴィーラ: R・アレクサンダー
レポレッロ: ラースロー・ポルガル
マゼット: アントン・シャリンガー
ツェルリーナ: バーバラ・ボニー
オランダ・オペラ合唱団
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
指揮: ニコラウス・アーノンクール
録音: 1988年
(75:20)
今夜はモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」です。
このオペラはは悲劇と喜劇の巧みな融合と思えますが、悪魔的な要素がモーツァルトのウィットによってきわめて日常的な衣装をまとっていると言えるかもしれません。
今夜も廉価の抜粋盤で聞きました。ハンプソンの題名役は細身ながらカッコいいですし、ポルガルのレポレッロもコミカルで愉しめます。グルベローヴァのドンナ・アンアは胸が締めつけられるほど美しいですし、ブロホヴィッツによるドン・オッターヴィオとボニーによるツェルリーナの美声にはただ聞き惚れるのみです。
アーノンクールの先鋭的な指揮ぶりはコンセルトヘボウの柔らかさに包まれ、コンセルトヘボウの穏やかさはアーノンクールに刺激されるという見事な相互作用をもたらしています。繊細さにも劇性にも欠かない名演ではないでしょうか。
なお、これは抜粋盤なので、最後の六重唱は含まれておらず、ドン・ジョヴァンニの地獄落ちで終わっています。これだけが残念ですが、全体で1時間15分以上も収録されていて、620円ほどでこのような素晴らしい演奏を繰り返し聞くことができるのですから幸せです。
時が経つのを忘れるほどすてきな一時を過ごすことができました。
2009/Feb
25
Wednesday
00:00
Comment(-)
ウェーバー(1786-1826)
歌劇「魔弾の射手」ハイライツ
オットカール: ヴォルフガング・ブレンデル
アガーテ: ヒルデガルト・ベーレンス
エンヒェン: ヘレン・ドナート
マックス: ルネ・コロ
カスパール: ペーター・メーヴェン
キリアン: ヘルマン・ザペル
隠者: クルト・モル
ザミエル: ロルフ・ボイゼン
バイエルン放送交響楽団&合唱団
指揮: ラファエル・クーベリック
録音: 1979年
(70:58)
「オペラ深夜便」第1回の今夜は、ウェーバーの「魔弾の射手」です。
深い森の中の小村に招かれて、現実に起こる物語の中に身を置くような錯覚に陥りそうになります。雰囲気と活気に満ち溢れた曲であり演奏です。
主役を担うコロとベーレンスは丁寧な歌唱を披露していますし、ドナートとブレンデルの木目細やかな表情も魅力的です。
そして、最後にモルによる隠者の登場によって、条件つきの許しを提案する場面とそれに続く合唱はとても感動的。
オーケストラと合唱も暖かみと力強さが共存しているだけでなく、各楽器の分離感にも秀でた名演と思います。
一つ残念なことは、抜粋盤なので、第2幕の「狼谷の場面」が途中で終わっていることです。
心温まるすてきな一時を過ごすことができました。
2009/Feb
22
Sunday
22:00
Comment(-)
しがない(貧乏?w)サラリーマンの梅路以都と申します。
趣味はオペラ鑑賞です。
オペラ観劇に行くことはほとんどありません。DVDもほとんど持っていません。
いつも金欠だからです。
でも、オペラは好きです。
廉価CDで聞くことがほとんどですが、その鑑賞日記を書くことができればと思っています。
よろしくお願いいたします。
【追記】
変換が面倒になり(汗)、ブログネームを"梅路以都"から"深夜便"に変更しました。