スメタナ(1824-1884)
歌劇「売られた花嫁」ハイライツ
マックス・カルベックによるドイツ語版
クルシーナ: バリー・マックダニエル
カーティンカ: ツヴェトカ・アフリン
マリー: メリッタ・ムーゼリー
ミーヒャ: マルッティ・タルヴェラ
アグネス: ルート・ヘッセ
ハンス: ルドルフ・ショック
ケツァール: クルト・ベーメ
ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団
合唱指揮: ワルター・ハーゲン・グロール
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
指揮: ハインリッヒ・ホルライザー
録音: 1963年ごろ
(49:32)
今夜はスメタナの「売られた花嫁」です。
これまで全曲、抜粋を含め7種の録音を聞く機会がありましたが、その中で原語で歌われたものは2種にすぎず、英語が2種、残りの3種はドイツ語によるものです。
そのドイツ語訳はすべてマックス・カルベック(1850-1921)によるものであり、19世紀後半から、これがヨーロッパのオペラ・ハウスのスタンダード・レパートリーとなったそうです。
今夜聞いたホルライザー盤は、昨年に復刻されたようです。これまで聞いてきたドイツ語による録音にあって、より濃い浪漫性が漂う演奏と言えるでしょうか。ブッファらしい軽快な躍動感は感じにくいものの、土に根ざした民族的な色彩を忍ばせている感もあります。
この録音はもともと抜粋として制作されたものと思いますが、キャラクター・テノールとして際立つヴェンツェルが歌わない場面ばかりを集めています。
このオトナになりきれないマザコン男は、捉えようによっては(描き方によっては)、"差別"になりかねないことが多いことは既に語られているところですが、ブッファでありながら、そのような問題を提起してしまうのは、やはり、このオペラがいかに民衆に根ざしたオペラであるかを物語っているような気がします。
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2009/Sep
06
Sunday
00:10
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